ブックタイトル第129回例会プログラム集 - 日本薬学会北陸支部

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概要

第129回例会プログラム集 - 日本薬学会北陸支部

1-1当院における簡易懸濁法導入後の調剤業務効率化の検証―院内全体への更なる展開をめざして―福井赤十字病院薬剤部○山本康太、大久保翔悟、佐々木千嘉、草冨翔太、田中友紀、谷澤範彦、寺本敏清、吉村はる美、小川純也、斉藤孝次【目的】当院の調剤業務は業務全体の約55%と占める割合が多く、以前より効率化が重要な課題となってきた。平成28年5月より調剤業務の効率化と曝露防止更に投与量の適正化を目的に一部の診療科を対象に本格的に簡易懸濁法の導入を開始した。後に看護師と薬剤部の合同チームが簡易懸濁の評価をQC活動で取り組み良好な結果を得た。約9か月が経過し、その後の粉砕処方から簡易懸濁へと移行されている状況を調査し、継続的に調剤業務の効率化が図られているかについて調査した。【方法】<調査期間と対象診療科>平成28年7月~平成28年12月(簡易懸濁未実施期間;以下A期間)と平成29年1月~平成29年6月(簡易懸濁実施期間;以下B期間)の脳外科、神経内科入院処方分。<評価>A期間とB期間の入院処方中の粉砕処方Rpの割合(以下粉砕Rp率)と簡易懸濁処方Rpの割合(以下簡易懸濁Rp率)の比較。【結果】A期間とB期間の入院処方中の粉砕Rp率は平均で17%から約6%に減少し、簡易懸濁Rp率は平均で2.8%から約20%と増加していた。また、平成28年12月より簡易懸濁Rp率の増加傾向がみられた。入院処方に費やされて時間は2時間30分から1時間30分と1時間短縮された。【考察】簡易懸濁開始後粉砕処方は激減し、9か月経過後は簡易懸濁処方が増加していることが確認された。この結果は粉砕処方から簡易懸濁への処方変更依頼を行ったこと、医師・看護師の理解と協力があったこと、全てがこの成果に繋がったものと考える。また、今回の結果より粉砕処方の調剤時間が約40%短縮し調剤業務の効率化が図られたと考える。今後院内統一化を図り簡易懸濁を全科へ広げ、薬の適正使用に努めたい。