ブックタイトル第129回例会プログラム集 - 日本薬学会北陸支部

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概要

第129回例会プログラム集 - 日本薬学会北陸支部

2-5地域包括ケア病棟薬剤師として?当院の流れ?◯田畑寛明、若林厚史、辻依利、里見彩、上村円香、猿谷淳、向一美、地野幹子国家公務員共済組合連合会北陸病院診療部薬剤科【背景・目的】2013年3月に地域包括ケアシステムは社会保障改革プログラム法により政策として推進される取り組みに定められ今年で5年目となる。当院では昨年2016年1月より地域包括ケア病棟開設となり、自宅退院を目指す患者の支援を担っている。退院後、在宅での患者支援を担う調剤薬局への情報提供することの重要性が増し薬薬連携に力を入れている。地域包括ケア病棟を退院された患者のうち、調剤薬局へ情報提供した患者層にはどのような特徴があるのかを知ることで、今後の業務に活かせることが出来ると考えた。【方法】調査対象は2016年度の地域包括病棟を退院された患者のうち、調剤薬局へ情報提供が必要となった49件とした。電子カルテより後向きに調査した。【結果】対象49件であり、急性期病棟からの退院患者受け入れは29件であった。年齢81.5±8.5歳、入院時のeGFR値57.1±17.4mL/minであった。また、入院時薬剤数11.2±4.5種、退院時薬剤数11.1±4.4種、薬剤数が1種でも減量となったのは12件であった。そのうち8件は薬剤総合評価調整加算の算定者である。訪問薬剤師介入26件、訪問看護介入33件であり、退院先は自宅39件、特養1件、老健2件、有料老人ホーム4件、サ高住3件、退院後の内服管理者は患者本人29件、家族12件、施設8件であった。【考察】在宅復帰を目指す地域包括ケア病棟の退院患者の情報は在宅治療する上で極めて重要な情報である。病棟薬剤師は入院中に患者生活背景を踏まえて情報収集し、調剤薬局へ情報を一元化できる重要なゲートキーパーであると考える。他院紹介より入院し、退院後に紹介元へ戻るときはポリファーマシーの対策結果も踏まえ情報提供方法を今後工夫すべき検討課題である。