ブックタイトル第129回例会プログラム集 - 日本薬学会北陸支部

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概要

第129回例会プログラム集 - 日本薬学会北陸支部

3-10PDCAサイクルの手法を用いた目標に対する取り組み~安全管理が必要な医薬品に対する服薬指導の実施率の向上に向けて~○小西大輔、山本友佳子、笹谷美砂音、藤田晃介、塚本美緒、中山美智恵吉川三保子、原伸好、平木精一、玉田太志【背景】PDCAサイクルを用いた臨床評価指標に基づく医療の質改善事業として、平成29年第2期実施病院に当院が選択された。当院の目標の一つに、安全管理が必要な医薬品(以下、ハイリスク薬)に対する服薬指導の実施率が選択され、目標値60%以上を目指すこととなったので、その取り組み及び経過について報告する。【方法】平成28年11月より、薬剤部員へ院内採用ハイリスク薬一覧の配布と適正な服薬指導及び指導記録の周知を行った。持参薬は電子カルテに反映できないため、適時、持参薬報告と服薬指導内容を確認し、部員へ指導を行った。処方時にハイリスク薬と分かるように電子カルテのマスターと薬剤管理指導支援システムのメンテナンスを手作業で行った。その他に短期滞在入院基本料等を算定する患者へも指導するよう周知した。病棟業務時間を見直し、25%増加した。各病棟担当薬剤師から看護師等へハイリスク薬服用患者について、副作用や注意点を説明する場を設け、情報共有を行っている。【結果】ハイリスク薬服用患者の指導件数は徐々に増加し、昨年度の平均薬剤管理指導件数増加にも繋がった。経過報告では、平成28年度(平成28年4月~平成29年3月)は54.4%と通年では未だ目標値に届かないものの、平成29年度4月~6月の四半期では63.9%と実施率は上昇傾向にあり、今後に期待できる取り組みとなった。【考察】取り組み前半の実施率上昇は薬剤部員への周知と個々の部員への指導を実施した事、後半の実施率上昇は取り組みが実となり、相乗的に結果へ繋がったと考える。さらに実施率を上昇させるには、見逃し易い短期入院患者や家族等も含めた指導を充実させる事が必要と考える。今回の取り組みによって、薬剤管理指導業務を見直す事で職能を発揮し、かつ指導件数増加と収入増に繋げる事ができ、見える薬剤師として活動ができたと感じた。