日本薬学会九州山口支部大会
第40回 日本薬学会九州山口支部大会開催のご報告とお礼
令和5年11月18~19日、第一薬科大学において第40回日本薬学会九州山口支部大会を開催しました。日本薬学会の指針に従い、今回の支部大会を対面開催とし、4年ぶりに懇親会を開催いたしました。また、学部学生の薬学研究への意欲向上を目的として、ポスター発表を行いました。
多くの方々のご支援とご協力により、135件の一般講演(口頭92演題、ポスター43演題)が行われ、新型コロナウイルス感染症パンデミック前と同等の演題数となりました。また、特別講演(2演題)、学術奨励賞講演(5演題)、ランチョンセミナー(1演題)、シンポジウム(6演題)を実施し、363名の参加登録者を得て盛会裡に終了することができました。初日の一般講演(口頭)では、4会場にて研究発表や討論が活発になされました。また一般発表(ポスター)でも学部学生や大学院を中心とした発表が行われ、活発の討論が行われました。初日夕方には、令和5年度学術奨励賞受賞者5名による受賞講演がありました。その後、特別講演会を開催しました。第一薬科大学の久保山友晴先生からは「次世代型アルツハイマー病治療薬の開発を目指した生薬研究」、九州大学から家入一郎先生からは「医薬品個別適正化使用を目的とした遺伝子情報の身の回りでの活用例」という演題名でご講演いただきました。それぞれの立場から、患者に適した薬物治療に向けた伝統医療および個別化医療という内容のとても興味深い講演でした。その後、第69回日本薬学会九州山口支部総会を行った後、令和5年度学術奨励賞表彰式を行いました。初日の夜に懇親会を4年ぶりに行い、104名の参加者をいただき密にならないように配慮しながら、和やかな雰囲気の中での意見交換と親交をおこないました。
2日目の一般講演(口頭)では初日に引き続き、4会場にて研究発表や討論が活発になされました。2日目のお昼にはランチョンセミナーを大塚製薬様の協賛をいただき開催しました。その後、一般講演(口頭・ポスター)の優秀発表賞表彰式が行われました。エントリー101件(口頭76演題、ポスター23演題)について審査を行い、それぞれ10件および5件の受賞者が表彰されました。2日目の午後にはシンポジウムを開始しました。「福岡で描くAI創薬・AI医療の展望」というテーマで6名のシンポジストによる先端的かつこれからの創薬・医療を支えるAI技術について3時間にわたる講演・討論がなされました。
終わりに、本大会開催にあたりご尽力くださいました皆様に心より感謝申し上げます。今後とも九州山口支部の活動にご高配を賜りますよう、何卒宜しくお願い申し上げます。
令和5年度
日本薬学会九州山口支部
支部長 有馬 英俊
第40回日本薬学会九州山口支部大会優秀発表賞受賞者(敬称略)
- 口頭発表
【医療系薬学】 - 坂井 太一(熊本大院薬)
「聴覚毒性フリーな新規シクロデキストリン誘導体を用いたNiemann-Pick病C型治療法の探索」 - 金澤 雅緯(熊本大薬)
「サルコペニアに対する損傷筋指向型アルブミンナノ抗酸化剤の有用性評価に関する検討」 - 森田 菜央(山口東京理大薬)
「糖尿病モデル ob/ob マウスにおける血管障害性合併症発症に寄与する原因因子の臓器間比較」 - 【生物系薬学】
- 森 海成(熊本大薬)
「プロスタグランジンEP4受容体活性化におけるアルギニンとカルボン酸相互作用の役割」 - 廣瀬 恵大(九大院薬)
「CD11c陽性ミクログリア由来IGF1の疼痛症状寛解作用機序の解析」 - 【化学系薬学】
- 山崎 裕大(長崎大院医歯薬)
「三成分ラジカルカップリングを基軸とするリコネシジンAの合成研究」 - 三浦 大志(九大院薬)
「光エネルギーを利用した無保護C-グリコシル化反応の開発」 - 森 千知(長崎大院医歯薬)
「環状デプシペプチド、リポディスカミドBの合成研究」 - 【物理・環境系薬学】
- 友松 愛美(九大薬)
「ヒト網膜色素上皮細胞の代謝変容に対するox-LDLの作用」 - 吉田 汐里(九大院薬)
「フェロトーシス耐性に対するAKR1Cの関与」
- ポスター発表
【医療系薬学】 - 和田 由喜世(山口東京理大薬)
「時計遺伝子BMAL1に着目した変形性関節症の疾患バイオマーカー探索」 - 別府 美鈴 (長崎国際大薬)
「新規抗うつ薬シーズの発見を目指した南西諸島カンキツ未利用部位のBDNF産生促進効果の検討」 - 【生物系薬学】
- 栁原 凛(崇城大薬)
「がん細胞の増殖能及び遊走能に対する細胞外マトリックス構成分子Tsukushiの影響」 - 【化学系薬学】
- 菊池 孝輔(長崎大薬)
「マロツシニンの立体配座解析ならびにイソマロツシニンの構造再検討」 - 【物理・環境系薬学】
- 松本 眞(長崎大薬)
「配向性を制御した高品質な抗体修飾mRNA封入脂質ナノ粒子の開発」
第40回日本薬学会九州山口支部大会 開催概要
日時:2023年11月18日(土)~19日(日)
会場:第一薬科大学薬学部
開催形式:対面形式
- 特別講演
- 一般講演(口頭発表・ポスター発表)
(発表形式の詳細については、後日、当サイトで公表します)
4領域(①医療系薬学、②生物系薬学、③化学系薬学、④物理・環境系薬学)で、4会場を開設する予定(演題数次第で調整する)。 - ランチョンセミナー
- シンポジウム
演題は、以下の4領域(①医療系薬学、②生物系薬学、③化学系薬学、④物理・環境系薬学)で募集します。
発表形式
- 口頭発表:発表形式の詳細については、後日、当サイトにて公表します。
- ポスター発表:発表形式の詳細については、後日、当サイトにて公表します。
※学部生の優秀発表賞の機会を増やすためにポスター発表を設けます。
演題数によって、発表形式の変更をお願いすることがあります。
- 口頭発表(優秀発表賞エントリー演題も含む):発表9分、討論3分
8月8日(火)~
優秀発表賞(口頭発表・ポスター発表)応募締切
演題受付を終了しました
- ※
- 九州山口支部大会の活性化を図るため、一般講演(口頭発表・ポスター発表)の中から優秀発表賞を設けています。詳しくは下の「優秀発表賞」をご確認ください。
■プログラム概要(予定)
11月18日(土)午後 【一般講演】 口頭発表1日目、学術奨励賞応募締切 9月8日(金) 【ポスター発表】 14:55〜15:55 【特別講演】 16:00〜17:00 テーマ「患者に適した薬物治療にむけて~伝統医療から個別化医療まで~」
特別講演①
久保山 友晴(第一薬科大学薬学部 漢方薬学科 准教授)
「次世代型アルツハイマー病治療薬の開発を目指した生薬研究」 特別講演②
家入 一郎(九州大学病院薬剤部長 教授)
「医薬品個別適正化使用を目的とした遺伝子情報の身の回りでの活用例」 【総会・学術奨励賞表彰式】 17:10〜17:40 【懇親会】 対面で開催
講師:内山成人(大塚製薬株式会社 ニュートラシューティカルズ事業部 フェロー)
演題:「女性の美と健康をサポートするエクオール・サプリメント―基礎から臨床まで―」
お弁当の引換券は、19日(日)8:00より先着順で配布します。
【優秀発表賞表彰式】 13:05〜13:20 【シンポジウム】 13:30〜16:30 タイトル:「福岡で描くAI創薬・AI医療の展望」オーガナイザー:有馬英俊(第一薬科大学)、齊藤隆太(田辺三菱製薬)
演題:
浅井義之 先生(山口大学大学院医学系研究科 システムバイオインフォマティクス講座、山口大学医学部附属病院・山口大学大学院医学系研究科 AIシステム医学・医療研究教育センター)
「データ駆動型医療: 生体ダイナミクスとAIの連携」
齊藤隆太 先生(田辺三菱製薬株式会社 創薬本部 創薬基盤研究所)
「デジタルトランスフォーメーション(DX)による創薬R&Dのプロセス変革」
豊柴博義 先生(株式会社FRONTEO)
「FRONTEOのAI創薬、Drug Discovery AI Factory」
大嶋 孝志 先生(九州大学大学院薬学研究院)
「創薬研究における「デジタル有機合成」の取り組み」
青島 健 先生(エーザイ株式会社 Deep Human Biology Learning、筑波大学 協働大学院)
「創薬研究におけるAIとリアルワールドデータの活用事例」
有馬英俊 先生(第一薬科大学薬学部)
「製剤・DDS領域におけるAIの利活用」
発表要旨は第40回日本薬学会九州山口支部大会要旨集に掲載されます。
■第40回日本薬学会九州山口支部大会へ参加される皆様へ
プログラム表および要旨集は以下のリンクからダウンロードしてください。ファイルにはパスワードがかかっています。パスワードは発表者・各事業所幹事にお知らせしていますので、
お問い合わせください。
紙媒体の配布はありません。 ○プログラム集
○要旨集
○利益相反(例) 【ご注意】
- パスワードは参加登録者に付与したものですので、参加登録者以外の人には教えないでください。
- 講演要旨の全部あるいは一部の公開・二次利用、および複製・再配布の一切の行為を禁じます。
■事前参加申し込み
各事業所代表幹事に9月中旬頃申込書を送付します。受付開始:令和5年9月下旬(予定)
受付締切:令和5年10月13日(金)
振込期限:令和5年10月20日(金)
参加費:一般2,000円、学部生・大学院生500円
懇親会費:一般・学生 5,000円
■当日受付
参加費(会員、非会員):一般2,000円、学部生・大学院生500円懇親会費:一般・学生 5,000円
■一般講演および優秀発表賞の概要
一般講演(口頭発表・ポスター発表) 次の4領域で一般講演を募集します。1.医療系薬学 2.生物系薬学 3.化学系薬学 4.物理・環境系薬学
- ※
- 発表者のうち、1名は必ず日本薬学会会員であることを要します。
- ※
- 研究室単位での人数制限はありません。
■一般講演申込・優秀発表賞エントリー方法
<演題登録方法> 当サイトからのオンライン登録となります。 <演題登録期間> 8月8日(火)~講演要旨PDFのファイル名は「【要旨】領域 大学名 演者名」としてください。 <一般講演ポスター作成> 以下の要領でポスターを作成してください。 <演題登録システム> 以下のボタンより演題登録をお願いします。 演題の受領通知 演題登録完了後、ご入力いただいたE-mailアドレスまで受領通知を送信いたします。 登録後、1日経過しても受領メールが届かない場合は、登録が完了していない可能性がありますので、必ず演題募集期間中に下記事務局までメールにてご連絡ください。 登録演題の確認・修正・削除 登録内容の修正は、演題募集期間中、何度でも可能です。
演題募集期間中の演題の削除(取下げ)の場合は、事務局へご連絡ください。 演題採択通知 2023年10月上旬頃までに、演題登録時にご入力いただいたE-mailアドレスまで採択通知を送信いたします。 なお、演題採択や演題発表日時については事務局にご一任ください。 個人情報の取扱いについて 演題登録にて収集いたしました情報は、事務局からのお問い合せ、抄録集やホームページへの掲載等、日本薬学会九州山口支部の運営目的以外での使用はいたしません。また、ご登録いただいた個人情報は、必要なセキュリティー対策を講じ厳重に管理いたします。
■優秀発表賞(口頭発表・ポスター発表)エントリー希望の演者へのお知らせ
九州山口支部大会優秀発表賞にエントリー希望の演者は、対象基準を十分にご確認の上、ご自身の演題登録の際に、以下の点にご注意いただいて登録ください。 注意事項- 口頭発表は学部生・大学院生であれば、どなたでもエントリーできます(年齢制限なし)。
- ポスター発表は学部生であれば、どなたでもエントリーできます(年齢制限なし)。
- 研究室単位で優秀発表賞のエントリー数を制限しませんので、各研究室で複数の演題をエントリーして構いません。
- 審査員は、発表内容の新規性/学術的価値、口頭発表の方法/態度あるいはポスターの出来、質疑応答の態度を総合的に評価いたします。
- 11月19日(日)の一般講演後に、優秀発表賞の発表および表彰式を行います。優秀発表賞にエントリーした演者は、必ずご出席ください。
- 優秀発表賞に関する追加連絡がある場合、本ページ上で行ないますので随時ご確認ください。
■日本薬剤師研修センター認定薬剤師制度PECSによる単位取得について
第40回日本薬学会九州山口支部大会は、日本薬剤師研修センター認定の研修会6単位が取得できます。 大会当日は、下記を必ず持参してください。- 本人確認ができるもの(運転免許証、パスポート、マイナンバーカードいずれか)
- 薬剤師研修・認定電子システム(PECS)に登録後に得られるQRコード(印刷したもの)
- 参加される方は、日本薬剤師研修センターのホームページから薬剤師研修・認定電子システム(PECS)の登録をお願いします。登録されていない方は、受講しても単位が付与できませんのでご注意ください。
- 参加される方は、PECS登録で交付される本人確認票(QRコード)を印刷(QRコード全体が鮮明に印刷されていること)して持参し、両日とも、受講前後の必ず2回、「研修センター単位取得受付」のQRコード読み取り機に読み取らせてください。その際に、身分証明書により本人確認させて頂きます。
- 参加される方は、支部大会の参加申込が必要です。各事業所代表幹事から事前参加申込が可能です。また、当日受付も可能です。参加費は、一般2,000円になります。
スマートフォンなどに取り込んだQRコードも使用できますが、不具合で読み取れなかった場合、本人の責任となり単位は付与されません。 注2)
QRコードをお忘れの際には、単位は付与できません。 11月18日(土) 2単位
開始時受付時間(予定):
終了時受付(予定)
開始時受付時間(予定):
終了時受付時間(予定):16:30~17:00 PECS(薬剤師研修・認定電子システム)について
https://www.jpec.or.jp/sien/system/index.html
■支部大会に関する問合せ・連絡先
〒815-8511 福岡県福岡市南区玉川町22-1第一薬科大学薬学部
日本薬学会九州山口支部 2023年度事務局
編集幹事:炬口
E-mail: yakushibu2023@daiichi-cps.ac.jp