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この度、国立医薬品食品衛生研究所川西先生からバトンを受け継ぎ関東支部長を拝命いたしました星薬科大学の辻と申します。薬学会の中で最大の支部を運営するという大役をお引き受けすることとなり、身の引き締まる思いです。
大学院生のときに薬学会に入会し40年余になりますが、今回、初めてホームページに公開されている「定款」を読みました。第3条(目的)には「薬学に関する学術の進歩および普及をはかり、薬学関係者・会員の研究成果の発表および研修をする機会を提供し、もって学術文化の発展に寄与することを目的とする」と謳われております。また、これに沿った「支部活動の基本原則」には、「それぞれの地区において、日本薬学会の目的を達成するために必要な事業を行う」とあります。学術活動や顕彰活動を企画、運営することに加え、「多くの会員の意見が反映されるように努力する」ことも求められております。
平成18年度に始まった新薬学教育制度は12年が経過し、6年制と4年制が並行する制度も徐々に定着してきた感があります。同時に薬学に対する社会の期待も多様化しているように思います。たとえば、医療を支える医薬品の専門家としての薬剤師の育成、先端的な医薬品開発を支える創薬科学の発展と人材養成、公衆衛生を含む地域住民の健康支援など国民の期待と要請はますます高まっています。このような薬学を巡る環境の変化も考慮しながら、平成30年度の関東支部では以下のような企画を予定しております。
学術的な企画として、支部会員に研究成果の場を提供する関東支部最大のイベントである「第62回関東支部大会」および若手研究者の企画による「第11回若手シンポジウム」(いずれも9/15 (土) 帝京平成大学薬学部)を開催いたします。大学院生や学部学生にも多数参加していただくことを期待しております。夏には、主に病院・薬局に勤務する薬剤師を対象とした「薬剤師向け研修講習会」(7/29 (日) 新潟ユニゾンプラザ)を開催します。また冬には「第43回学術講演会」(12/1 (土) 長井記念ホール)を開催し、バイオ医薬品に関するトピックスを取り上げる予定です。顕彰活動としては、平成18年度に創設された「関東支部奨励賞」の募集を本年も継続します。本奨励賞は、基礎薬学および医療薬学において優れた業績をあげた関東支部の若手会員(41才未満)に対して贈られる賞ですので、ホームページの募集要項をご覧いただき、奮って応募ください(応募締切り5月末日)。
これらの活動に加えて、長年に亘り社会貢献の一つとして開催して参りました市民講演会「くすりと健康2018」についても、春・秋の2回開催の予定です。春季講演会(5/26 (土))は、従来通り長井記念ホールでの開催ですが、秋季講演会(10/13 (土))は、初めての試みとして慶應義塾大学日吉キャンパスにて開催を予定しています。また、主に小学生を対象とした「子ども実験企画」についても企画が進んでいます。今年度は大正製薬(株)のご協力を得て、夏休み期間中にさいたま市で行う予定です。この企画は、未来の科学者たちに大好評で、インターネットによる申込開始30分で満員御礼となってしまうとのことです。小さい頃から薬学関連の自然科学に興味を持ってもらい、多くの子どもたちが薬学の道に進んでくれることを祈っております。
会員の皆様からの新企画のご提案もお待ちしております。予算の許す限り対応したいと考えておりますので、関東支部事務局までお知らせいただけましたら幸いです。最後になりましたが、支部会員の皆様ならびに幹事の皆様のご支援を賜りまして、関東支部の活動を盛り上げるよう努めて参りたいと存じますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
平成30年4月
日本薬学会関東支部長 辻 勉
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