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平成26年度支部長挨拶 日本薬学会関東支部・支部長就任にあたり、一言ご挨拶を申し上げます。 平成25年6月に「日本再興戦略(成長戦略)」が閣議決定され、健康医療分野が成長戦略の重要課題として位置付けられるとともに、経済成長に寄与しうる産業として大きな期待が寄せられています。薬学は、創薬、医療、衛生に関わる基礎研究から応用・臨床に至る幅広い領域を包含しており、我が国の成長および発展に大きな使命を担っております。また、平成18年度から始まった6年制薬学教育は、既に卒業生を輩出してから3年が経ち、薬学教育の質保証のための第三者評価も平成25年度より開始されました。さらに薬学モデルコアカリキュラムが見直され、各大学とも質の向上を目指した主体的で実効性の高いカリキュラムの改正作業が行われていることと思います。平成27年度入学生からは、各大学とも新たなカリキュラムで薬学教育が推進されることになります。 さて、明治13年に設立された長い歴史と伝統を有する日本薬学会の活動は、本部や各専門分野に基づく専門部会、全国を8つの地域に分けられた支部によって支えられています。その中で、関東支部は薬学会会員の半数近くを占める組織で、所属する会員は、製薬産業、大学、研究機関、官公庁、病院および薬局などで薬学に関わる職業に従事している方々、および学部、大学院の学生の方々など広範囲です。支部の役割は、薬学に関する学術の進歩および普及、関係者の研究成果の発表および研修の機会の提供を行うことで学術文化の発展に寄与するために必要な事業を行うことと規定されています。関東支部としましては、このような使命を達成できるよう、支部主催による各会合の開催に向けて、企画、立案、実行を考えています。本年度は、「第58回関東支部会」および「第7回若手シンポジウム」(10/4(土))昭和薬科大学)、学術講演会(12/13(土)長井記念ホール)、また昨年から新たに始まった薬剤師向け研修講習会(6/22(日)山梨大学)を実施致します。6年制薬学教育の長期実務実習など医療薬学教育の充実が図られているのに対し、卒業研究を行う時間が十分に確保できないことが、しばしば問題視されております。そのような状況の中、支部大会ではこのところ薬学部学生の卒業研究発表が増えており、とても喜ばしいことと思います。支部大会での学部学生の研究発表数の増加は、薬学の研究レベルの維持、問題解決型の薬剤師の育成に非常に重要なことと思います。薬学の学術活動を活性化することを使命とする支部としましては、支部大会を卒業研究の発表の場として大いに活用していただきたいと思います。支部大会では、基礎薬学、医療薬学に関する優れた業績を挙げた若手研究者に対する「関東支部奨励賞」の表彰も行っております。若手関東支部会員からの募集を行っております。応募締め切りは5月末日ですので奮ってご応募ください。また、関東支部が長年に渡り主催してきました一般の方々を対象にした薬と健康を考える「市民講座」を本年度も春季講演会(5/17(土)長井記念ホール)、秋季講演会(10/18(土)長井記念ホール)に開催致します。さらに本年より新たな企画として、若いころから薬学に興味を持ってもらえるように中学生を対象とした若年層向け啓発事業を行う予定です。 支部会員の皆様ならびに幹事の皆様におかれましては、ご理解とご支援を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。 平成26年4月吉日 |
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