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平成24年度支部長挨拶 日本薬学会関東支部・支部長の就任にあたり、一言ご挨拶申し上げます。 東日本大震災、原子力発電所の事故、そして政治、経済の混迷と我が国は経験したことのない困難に直面しています。そのような中で、創薬、医療、衛生に関わる基礎から応用・臨床に至る広範な領域を担う薬学は何を成し得るのか、その期待は大きいと思います。創薬には我が国の経済成長への貢献が期待されており、研究開発・人材育成の推進、強化が図られています。医療・介護・健康を対象とする「ライフイノベーション」は国家戦略プロジェクトとして掲げられており、薬学は我が国の成長に大切な使命を担っています。また、6年制の新しい薬学教育制度が始まって早6年が経ち、平成24年度は高度医療従事者としての薬剤師養成教育を受けた6年制一期生が社会で活躍する年になります。この困難な時代に新しい力に大いに期待したいと思います。 さて、明治13年に設立された長い歴史と伝統を有する日本薬学会の活動は、本部や各学問分野に基づく専門部会、そして全国を8つの地域に分けた支部によって支えられています。その中で、関東支部は薬学会会員のおよそ半数を占める組織で、所属する会員も、製薬産業の企業人、大学ならびに研究機関などの研究員、官公庁、病院および薬局などの医療従事者など広範囲です。関東支部としましては、皆様のご希望を取り入れて、少しでもご満足いただけるよう工夫を凝らしながら、支部主催による各会合の開催に向けて、企画・立案・実行での組織化を考えています。本年度は「学術講演会」(12/15(土)長井記念ホール)、「第56回関東支部大会」および「第5回若手シンポジウム」(10/13(土)昭和大学)などの事業を実施いたします。支部大会では薬学部学生の研究発表が多くあり、大変喜ばしいことです。6年制薬学教育の根幹とも言える長期実務実習などの高度な薬剤師養成教育の充実が図られている一方で、学生が卒業研究を行う時間が十分には確保できないといったことも言われています。そのような状況の中でも支部大会で積極的な学部学生の発表が行われているのは薬学の研究レベルの維持にも非常に重要なことと思います。薬学の学術活動を活性化することを使命とする薬学会の支部としては、これからも学部学生に支部大会に奮って参加・発表して頂きたいと思います。また、支部大会では基礎薬学、医療薬学に関する優れた業績を挙げた若手研究者に対する「関東支部奨励賞」の表彰も行いますので、若手関東支部会員からの積極的な応募をお願いいたします。応募締切は5月末日です。 一般の方を対象とした、薬と健康を考える「市民講座」はお蔭様で大変好評を博しています。恒例の春季、秋季講演会に加え、平成23年度には初めての地方講演会を高崎で開催したところ、たいへん盛会でした。そこで、本年度も春季(5/12(土)長井記念ホール)および秋季(10/20(土)長井記念ホール)の講演会、そして地方開催(11/17(土)高崎健康福祉大学)の講演会を予定しています。また、社会のニーズに応えることを目指す日本薬学会の方針を受けて、生涯研鑽、薬学ならびに支部活動の広報の充実などの取り組みも進めていきたいと考えています。 支部会員の皆様におかれましては、以上のような関東支部の活動に対しまして、ご理解とご支援を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。 平成24年4月1日 |
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